地下に隠れた古隅田川・・・

 千代田線の終着駅で、常磐線も通る綾瀬駅のすぐそばで、最近、と言っても先月の中ごろぐらい?から駐輪場の工事が始まりました。

 

 地図の下の方から直角に曲がりながら線路の方へ向かう細い点線がそれです。

 

工事が始まった暗渠の入り口。

 

結構古い駐輪場で、老朽化も明らかに見て取れる状態でしたが、完全に周囲の風景に溶け込んでしまっている場所で、それこそ工事が始まった今でも、毎日通勤・通学の他、とにかく多くの人が通る場所にもかかわらず、この工事に興味を持っている方はほぼいないでしょう。
そもそも工事をしていることに気付いているのは、この駐輪場を利用していた方に限定されるかもしれません。

正直な話、私も半年前までは特に興味の無い場所で、存在自体あまり認識できていませんでしたが、ここには古隅田川の一部である暗渠が通っていることを最近知り、駐輪場の屋根が外された後に小型の重機が入った時には床を掘り返して暗渠が直に見れるのではないかと、一人で勝手に興奮してしまいました。
とは言え、現在重機を扱うような工事をしているようには見えません。
というか、まだ床を掘り返してもいないのに重機自体を最近見かけません。
今回の工事では、まず最初に屋根が外されて、そのすぐ後に重機が入ったので、もしかすると屋根の廃材を整理するのに使われただけで、既に役目を終えてしまったのかもしれません。

 

この暗渠となった水流は古隅田川と呼ばれ、実は中世までは利根川の下流にあたり、今の隅田川とは鐘ヶ淵のちょい北で合流していましたが、元々利根川の下流だった頃はこちらを隅田川と呼んでいたようです。

 

利根川と言えば、先週の大雨で現在も利根川の下流にあたる中川・綾瀬川は氾濫危険水位に達したとのニュースが流れていましたが、利根川の流れが当時のままならば、今頃綾瀬駅の南側一帯はこの暗渠を中心に水浸しになっていたのかもしれません。

そういえば常総市の水害で行方が分からなくなっていた方は、全員無事が確認できたようですね。
まだまだのっぴきならない状態ではありますが、ひとまず人的被害が増えなかっただけでもひと安心です。

 

かつての大河の跡が見れるかもしれないと言うことで、個人的には今でも暗渠の中を見られることを期待しているのですが、工事の終わりが10月10日、かつての体育の日ということで残り期間も少ないので、このまま暗渠を見ることなく終わってしまうのかもしれません。
今は平日が休めないため、普段は一体どんな工事をしているのか様子を見る機会も無く、歯痒い思いをしています。

 

シルバーウィークに行けば工事の様子が見れるのかな?

見れるといいな。